平成20年度第4回宇和島市水道事業経営審査会
平成20年10月31日に第4回経営審査会を開催し、諮問に対する答申について審議(決定)されました。
開催日時 |
平成20年10月31日(金曜日)13時30分~ |
開催場所 |
柿原浄水場2階大会議室 |
定足数 |
定数13名中11名出席 |
議事 |
- 答申(案)について
質疑応答、審議
- 答申内容の確認および決定について
- 今後の審査会開催スケジュールについて
- その他
|
議事(説明事項)の概要 |
審査会からの答申内容(要約)
1 はじめに
水道事業を取り巻く環境は、人口減による有収水量の低下、昭和50年代の施設の老朽化などが懸念され、漏水事故の多発、経営効率は悪化など、業務管理や資産管理の問題が顕著である。民間委託の実施や職員数の削減などによって、大幅なコスト縮減を図っているが、十分な改善ではない。このような課題に対処するため、中期整備事業計画を策定し、財源を確保したうえで計画的に水道施設を更新することが急務である。
2 答申
(1) 水道事業者の法令遵守について
これまでの認可違反行為については、法令遵守の組織体制づくりを進めていくうえで、水道局が策定した再発防止策を確実に履行すると約束された。
無認可施設を使用し続けてきたことや、上水道認可区域である地区に対し、法に基づいた説明責任を怠ってきた結果、無認可簡易水道として使用されてきたことは、水の安全に関わる極めて大きな問題であり、水道局の認識不足からくる怠慢が招いたもので、水道事業者全員の意識改革が必要である。認可違反行為については、水道法に基づき是正されなければならない。法令遵守に対する取り組みを強化し、再発防止策の実施状況などの情報を市民に公開すること。
(2) 第7次整備事業計画について
第7次整備事業は、「宇和島市水道ビジョン」との整合性を図りながら、整備計画を立てなければならない。現時点で水道局が提案した整備計画(案)の方向性については、妥当なものであると思われるが、水道事業は公共性が強く、利益や効率のみを追求する事業ではないものの、経済性を十分考慮して実施されたい。
第7次整備事業で更新できない施設は、次世代へ繰り越されることになるが、施設の延命策を講じるなど、予防保全の考え方を持って資産運用されたい。有収率76%の目標値を90%とするとのことだが、水資源を保全する観点からも早期に漏水防止対策を立てなければならない。これらの難局を乗り切るためには、経営に対する意識レベルの向上を図り、専門職員の確保や育成を図る必要がある。
(3) 財源の確保について
給水人口の減少に伴い、水道収益が減収の一途にあり、経営効率が構造的に悪化しているなど、第7次整備事業の実施には、料金値上げが必要であることは理解できる。今後、常に財政に裏打ちされた将来ビジョンを持ち、健全経営を目指さなければならない。
第7次整備事業を実施するにあたり、平成8年1月に料金改定を実施して以降、料金値上げをせず、企業努力等による経費削減に取り組んでおり、水道の歴史を顧みると、料金値上げについて需要者は必ずしも否定するものではないと思われる。市民にとって、料金値上げは、極めて大きな生活の問題であるが、水道事業の推進は、さらに重要な生活基盤の継続の問題であるため、将来ビジョンに沿って推進することが望ましい。
3 その他(審査会の提言)
- 行政改革を継続して実行し、経営の効率化とコスト縮減に努めること。
- 料金改定を実施するにあたり、市民に丁寧な説明を行うこと。
以上のような内容で、平成20年11月4日に審査会から市長に答申されました。
|