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市指定有形文化財(工芸品)
黒糸威二枚胴具足 一領
この具足は、三間土居家に伝来した甲冑である。鉄錆地の阿古陀形筋兜。紺糸を素懸で綴った二枚胴で、兜の前立と吹返には、土居家の家紋である丸に楓紋透の紋が据えられている。
東京国立博物館学芸部工芸課刀剣室長小笠原信夫氏の鑑定によると「この具足の制作年代は、江戸中期であり、保存状態も良好である。同家に伝えられた他の具足類とあわせ、戦国時代から近世にかけての甲冑の歴史や、当地域の歴史的変貌を伝える資料として貴重である」とされた。
前頁の黒糸威二枚胴具足と同じく三間町に土居家より寄附されたものである。
鎖の籠手
紺糸の素懸