ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

県指定 木造薬師如来坐像

印刷用ページを表示する掲載日:2018年11月8日更新

県指定有形文化財(彫刻)

木造薬師如来坐像木造薬師如来坐像 一躯

  • 所在地 津島町岩渕 
  • 所有者 満願寺
  • 指定日 昭和四三年三月八日

 津島町岩渕の南側山麓に位置する光雲山満願寺は『宇和旧記』には「香
雲山万願寺、本尊薬師、真言宗、開基不知と雖も、四国遍路の札所なれば、八百年余になるべし」とある。

 薬師如来坐像は、薬師堂正面の逗子内に納められており、三十三年毎に開帳される。一木三体一刀三礼の秘仏として、近郷に信仰を集めている仏像である。

 像高一〇二・五cmの一木造りで、頭体部は前後に寄せ、膝部を別矧ぎにし、内刳りを施している。体部は正面から見れば肩が張り、両膝を大きく開いて安定感をあたえている。側面に廻ってみると、上半身がいちじるしく扁平になっているが、これは恐らく用材の大きさに制約されたもので、右手や膝部がゆったり前方へ出されている点に当像造形の真髄がある。顔の作りもまた特徴があり、一見おだやかな丸顔であるが、鼻は短小で、口がとがりユーモアあふれる表情を持っている。

 宇和島出身で元神戸大学教授の毛利久博士の鑑定によれば、藤原時代(平安中期頃)の作で、その頃における南予地方の彫像の実態を示す点で重視される。

 なお、昭和五二年四月に開催された「愛媛の国宝展」に本尊の観世音菩薩坐像と共に出展している。

薬師如来の背面
 薬師如来の背面