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県指定 宇和海特殊海中資源群

印刷用ページを表示する 記事ID:0002361 更新日:2015年7月1日更新

県指定天然記念物

テーブルサンゴ群宇和海特殊海中資源群

  • 所在地 宇和海南部
  • 所有者
  • 指定日 昭和四〇年四月二日

 南予地方の沿岸はわが国の代表的なリアス式海岸である。この南予海岸のうち、由良半島から愛南町にかけて分布する海岸生物(海岸生物群)が県の天然記念物に指定されている。海岸生物はじつに多種多様である。該当する海岸生物(動物、植物)のなかから主なものをあげてみる。

 「海岸動物」には海綿動物・腔腸動物・棘皮動物・軟体動物・環形動物・節足動物・脊椎動物などがある。(腔腸動物は刺胞動物とも称される)

 「海岸植物」には藻類や海草類がある。藻類には緑藻類・褐藻類・紅藻類がある。海草類にはアマモの仲間がある。

 これらのうち、当地域で漁業の対象となるつぎの生物は天然記念物から除外される。

 アワビ・カキ・サザエ・トコブシ・マキガイ・カメノテなどの動物 テングサ・ヒジキ・ワカメ・トサカノリ・フノリなどの藻類

 宇和海南部の海域は温暖な黒潮分流の影響を受け、海水温が高く、温帯性・亜熱帯性・熱帯性の多様な生物が分布する。とくに岬や島嶼の沿岸では珊瑚礁が発達し、見事な海中景観をつくる。

宇和島市津島町の指定区域 宇和島市津島町の指定区域は、図に示すように、由良岬(由良半島の先端)から須下に至る沿岸である。この海域はサンゴ類、海藻、亜熱帯魚類が豊富で、海中博物館のような美観を呈する。そこはまさにカラフルな海中のお花畑。まるで龍宮城を思わせるような光景である。海水の透明度も二〇mを超えるような海域がある。指定海域は、学術的に、また観光上からも非常に価値が高い。

〔指定海域に生息する海岸生物〕

海綿動物

 もっとも原始的な多細胞動物で海底の岩、砂泥などに付着している。形は壺状、花瓶状、球状など。色は赤、橙、黄、青、灰色と多彩である。この海域ではツボシメジカイメン・グミカイメン・ムラサキカイメンなど十種以上が確認されている。

腔腸動物(刺胞動物)

 指定海域では、ウミヒドラ類・ウミトサカ類・ヤギ類・イソバナ類・イシサンゴ類・イソギンチャク類などが生息し、種類、形態、色彩は多様。これらは海中で珊瑚礁や美しい景観をつくる。

 その他、棘皮動物・貝類・甲殻類・熱帯魚などが海中の景観にさらに彩りを添える。また、海中の植物相も豊富で、多様な海藻が分布する。


文化的景観
埋蔵文化財