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宇和島市の高血圧対策
宇和島市の高血圧対策
1 各データからみた宇和島市の現状

・宇和島市糖尿病性腎症等重症化予防プログラムで活用している生活習慣病連絡票の返信率が低い。医療機関での詳細な検査結果が把握できず、本人の状態に合わせた保健指導につながりにくい。
40~64歳 | 65~74歳 | 75歳~ | |
---|---|---|---|
愛媛県平均 | 69.6% | 79.3% | 84.0% |
宇和島市 (県内順位) |
72.5% (4位) |
82.0% (3位) |
84.5% (9位) |
・県内20市町と比較した県内順位も、上位に位置しており、若い世代から高血圧を発症していると考えられる。
脳血管疾患 | 虚血性心疾患 | 糖尿病性腎症 | ||
---|---|---|---|---|
全体に占める割合 | 10.6% | 11.2% | 1.3% | |
基礎疾患の重なり | 高血圧 | 79.5% | 80.7% | 72.8% |
糖尿病 | 37.9% | 46.3% | 100% | |
脂質異常症 | 62.1% | 74.9% | 80.9% |
・脳梗塞や心筋梗塞などを予防するためには、高血圧管理が重要であると考えられる。
2 なぜ、血圧が高いといけないの?

「高血圧」が続くと、血管が傷つき、脳出血や心不全などの病気の原因になってしまいます。
3 高血圧対策
(1)医師との連携
特定健診結果で生活習慣病が重症化するリスクの高い方へ「生活習慣病連絡票」を送付し、医療機関への受診勧奨および医師の指示に基づく保健指導を実施しています。
(2)レンタル血圧計・血圧手帳の配布
高血圧が疑われる場合、2週間程度自宅での血圧を測定して、医療機関を受診することをおすすめしています。
その際、自宅に血圧計をお持ちでない方に対して、レンタル血圧計をご用意しました。
また、毎日の血圧値を記録できるよう、血圧手帳も配布しています。

(3)鯛たべよう!塩分減らそう!減塩鯛レシピ募集
令和2年度宇和島市食生活改善推進協議会主催で、減塩鯛レシピ募集を行いました。
地産地消の推進と併せて、養殖生産量日本一の鯛を使い、だしやうま味を生かしたレシピを広く募集し、35点の応募がありました。
「宇和島鯛膳集減塩Ver.」へ掲載しています。
(4)減塩商品 取扱店舗マップ
日本高血圧学会が公開している「JSH減塩食品リスト」の商品が、市内で販売されているかを調査し、掲載の了解をいただいた店舗様の情報をまとめました。

(5)市民の減塩意識調査
令和2年度うわじまがいな健康カーニバル(宇和島市地域包括支援センター主催)のイベント会場で、減塩商品を使っているか、意識調査を行いました。
参加者のうち、90人がアンケート回答にご協力いただきました。
減塩商品の認知度は高いものの、毎日使っている人は、20人(22%)でした。
調査結果 (回答総数:90人)
以前使ったことがある | 45人 |
毎日使っている | 20人 |
使ったことがない | 50人 |
知らない | 5人 |
(6)保健師活動から感じている課題・地区分析の共有
毎年、小学校単位で、健診結果等のデータ分析や、訪問等でその地区に住む方々の生活や食事の様子、地区の特性などの地区分析を行っています。
それをさらに、日常生活圏域(中学校区)毎にまとめ、高血圧に関する地域課題を抽出しました。
4 今日からはじめよう!高血圧対策
令和3年度は一部の集団健診会場で尿中ナトカリ比測定を実施しています。ご自身の塩分とカリウムのバランスを確認し、生活を見直すきっかけにしましょう。
主役は市民のみなさんです。「減塩のまち」を目指して、一緒に取り組みましょう!