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昨年5月に新型コロナウイルス感染症が感染症法における5類へ引き下げられて以降、国内各所で宇和島の「食」に関して売り込む機会が多くなりました。特に秋が深まると、かんきつ類の流通量も増え、通年出荷の魚類養殖などと組み合わされるなど、オール宇和島産品によるフェアが頻繁に開催されています。
特にじゃこ天については、秋田県知事の発言から大きな注目を浴び、どのフェアにおいても一番に売り切れる状況が続いています。これまでも宇和島を代表する特産品として十分に人気はありましたが、改めてマスコミの影響力を感じますし、このCM効果たるや金額に置き換えがたいと考えています。地元のじゃこ天メーカーさんでは、このような動向を「次世代のお客さんづくり」のキッカケとして歓迎している一方、原料の価格高騰や水揚げ量の減少などの問題から、この特需に加えて、季節的な定番の贈り物を含めた原料を確保できるかという不安要素があることも事実です。
かつては「天ぷら」と呼ばれていたじゃこ天。どんなに人気者になっても、地元では「僕は◯◯派」「私は□□派」と各店舗の特徴を語り合える身近な存在であり続けて欲しいと思います。