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新年早々のとある日、中国・浙江省象山県の柑橘技術研修生4人が市長室を訪問されました。彼らは、昨年11月1日から71日間の研修日程を無事に終え、晴れてこの日に修了式を迎えました。
この研修生制度は、旧吉田町とかねてから人的交流のあった象山県との関わりの中で平成3年にスタートし、以来29年間で303人もの研修生が本市を訪れ、技術の取得はもとよりさまざまな国際交流を続けてきました。修了証書を受け取った4人の表情は、やりきったという達成感からかいずれも清々しく自信に満ち溢れていました。
しかしながら、異国で実務を通して研修することは大変な苦労があったに違いありません。本人たちの努力もさることながら、これまでの歴史で培われた受け入れ農家をはじめとする関係者との絆により成し遂げられたものです。
その後の歓談の中、現時点での感想として「無事に終えてうれしさ半分、そしてこの地を離れる寂しさ半分」と心情を吐露されていました。しかし、感傷に浸るのもどうやらここまでで、帰国後はゆっくりとする間もなくそれぞれの仕事、つまり現実の世界に向き合うとのことでした。彼らには、研修の成果を存分に発揮していただくことはもちろんのこと、同じくかんきつを基幹産業とする両地域において、未来へ向けた絆の象徴として多いに活躍いただきたいと思います。
協力いただいたすべての皆さん、本当にありがとうございました。