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復興へのあゆみ vol.14 この味を待ってくれている人のために

印刷用ページを表示する 記事ID:0041662 更新日:2020年8月1日更新

中川さん

 

旭合名会社醤油醸造所 中川 賢治 さん

明治15年創業の「旭合名会社醤油醸造所」の4代目 中川 賢治 さん、美保 さん夫妻。賢治さんの実家はミカン農家ですが、結婚して美保 さんの実家の醤油屋を継ぐことにしました。
美保さん曰く「固定観念がない」賢治さん。独自のアイデアによる商品が評判になり、販売も軌道に乗り始めたところで豪雨災害が発生しました。大型の冷蔵庫、冷凍庫を備えた新工場を構えたばかりのことでした。あっという間に水が腰ほどの高さまで来て、機材や商品がすべて水に浸かってしまいました。

浸水の様子

建てたばかりの新工場が浸水

店内が浸水した様子

機材や商品が泥だらけに


何から手をつければいいのか分からない中、県内外の知人の手を借りながら、またグループ補助金やクラウドファンディングなども活用して、再起に向け慌ただしく過ごす日々―。そうした中でも多くの温かい声があり、大きな励みになったそうです。
ようやく少し落ち着いてきたのは1年と半年が過ぎたころで、災害が起きてからは本当にあっという間だったと言います。

流し台

国登録有形文化財に指定されている流し台


しかし今年の4月には、新型コロナウイルスの感染拡大により海外への輸出もストップ、首都圏への流通も激減しました。売上げが大きく落ち込む中でも「災害のときも大変やったけどなんとかやってこれた。
今回も乗り切らんとね」と前を向きます。「これからもこの味を待ってくれている人たちのために、まだ知らないたくさんの人たちに届けるために、できることはどんどんやっていきたい」と話してくれました。

プロフィール

明治15年創業。醤油製造、販売業を営む。醤油の量り売りで使用されていたモザイクタイル張りの流し台は国登録有形文化財に指定されている。平成30年7月豪雨災害により商品や機材のほとんどが水に浸かった。

広報うわじま 8月号 No.181より
(令和2年8月1日発行)