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定期接種における9価ヒトパピローマウイルスワクチン(シルガード9)の使用について
概要
★具体的な内容は現在も国で検討されています。詳細が分かり次第、随時ホームページにて情報提供します。
9価ワクチンについて
ヒトパピローマウイルス(HPV)は100種類以上の遺伝子型があり、そのうちHPV16、18型の感染が子宮頸がんの原因の50~70%を占めます。2価ワクチン(サーバリックス)は、そのHPV16、18型のウイルス様粒子を含み、4価ワクチン(ガーダシル)はそれらに加え、尖圭コンジローマの主要な原因となるHPV6、11型を含みます。
9価ワクチンは、上記4つの遺伝子型に加え、HPV16、18型に次いで原因となるHPV31、33、45、52、58型(約20%を占める)を含みます。
HPV未感染者を対象とした海外の報告では、感染および前がん病変の予防効果に関して、2価ワクチンおよび4価ワクチンと同様、高い有効性が示されており、初回性交渉前の年齢層に接種することが各国において推奨されています。
なお、いずれのワクチンも、既に感染したウイルスを排除したり、子宮頸がんの進行を抑制する作用はありません。ウイルスに感染する前に予防することが重要になります。
定期接種の開始時期
令和5年4月1日から
対象者
【一般】
小学6年生から高校1年生相当の年齢の女子
【キャッチアップ接種対象者】(接種期間は令和7年3月31日まで)
平成9年4月2日~平成20年4月1日の間に生まれた女子
接種スケジュール
【標準】
2月の間隔をおいて2回接種した後、1回目の注射から6月以上の間隔をおいて1回接種する
【標準的な接種間隔がとれない場合】
1回目の注射から1月以上の間隔をおいて2回目を接種した後、2回目の注射から3月以上の間隔をおいて3回目を行う
★現在、9価ワクチンは3回の接種をもって完了となりますが、『2回接種で完了とする』ことも国で検討されています。
主なQ&A
Q1:すでに2価ワクチンまたは4価ワクチンで接種を始めています。残りの回数を接種する時に9価ワクチンを使用すること(交互接種)はできるのでしょうか?
A:HPVワクチン接種は、同じ種類のワクチンで接種を完了することを原則としますが、2価ワクチンまたは4価ワクチンで接種を始めた方が、残りの回数を接種する時に9価ワクチンを使用することは、安全性と免疫原性が一定程度明らかになっていることや海外での取扱いを踏まえ、適切な情報提供に基づき、医師と接種を受ける方等がよく相談した上であれば、差し支えないとする予定です(厚生労働省事務連絡より)。
関連するページ
●[子宮頸がん予防]ヒトパピローマウイルス感染症予防接種(HPVワクチン接種)について
●9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_9-valentHPVvaccine.html
●HPVワクチンに関するQ&A(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_qa.html