ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 教育委員会 > 教育総務課 > 教育長通信「あおぞら」vol.17 「将来の話じゃない。これは『今の自分』の話だ。」

本文

教育長通信「あおぞら」vol.17 「将来の話じゃない。これは『今の自分』の話だ。」

印刷用ページを表示する 記事ID:0128770 更新日:2026年5月13日更新

 5月7日、城北中学校において、「UWAJIMAライフ・キャリア・チャレンジU-15 スタートアップセッション」が開催されました。市内6中学校の3年生が一堂に会し、「生きること」や「働くこと」について、自分自身のこれからと重ねながら考える、大変意義深い時間となりました。

 今年度のテーマは、チラシにも掲げられていた「将来の話じゃない これは『今の自分』の話だ。」という言葉です。

 

 子どもたちは、これから進路を選択し、それぞれの道へ歩み始めていきます。しかし、「将来、何になりたい?」と聞かれても、すぐに答えられる人ばかりではありません。むしろ、「まだ分からない」と感じている人の方が多いのかもしれません。けれども、この日のセッションを通して、私は改めて感じました。未来とは、遠い先に突然やってくるものではなく、「今」をどう生きるか、その積み重ねの中にあるのだということです。

 今回の大きな柱の一つが、「6中学校合同生徒会」による発表でした。生徒たちは、「2050年の宇和島市長選挙に出馬したら」というテーマの下、それぞれが思い描く未来の宇和島について、公約を発表しました。

 人口減少や働き手不足、地域産業の課題、子育て、観光、若者の居場所づくりなど、発表された内容は実に多岐にわたり、どの提案からも、「宇和島をもっとよくしたい」という真っすぐな思いが伝わってきました。私は、そんな姿に大きな頼もしさを感じました。

 今、社会は急激に変化しています。正解が一つではない時代だからこそ、自分で問いを持ち、仲間と対話しながら、よりよい未来を創っていく力が求められています。今回の発表は、まさにその力の芽生えを感じさせるものでした。

 

 また、後半の「インタビュー・ダイアログ」では、宇和島で活躍されている5名の皆様にご登壇いただきました。それぞれ異なる立場や経験を持つ方々でしたが、共通していたのは、「自分の好きなこと」、「大切にしたい思い」を軸にしながら、人や地域とつながり、挑戦を続けておられる姿でした。

 中でも印象的だったのは、決して最初から明確な夢や答えを持っていたわけではない、というお話です。悩みながら、迷いながら、それでも一歩を踏み出し、人との出会いを重ねる中で、今の自分の生き方につながっていった…。その言葉には、子どもたちの心を柔らかく後押しする力がありました。

 生徒たちも、真剣なまなざしで耳を傾け、時には笑顔を見せながら、懸命に話を聞いていました。きっと、それぞれの心の中に、小さな「問い」や「気づき」が生まれていたのではないかと思います。

 

 私は開会挨拶の中で、「未来の自分は、今の自分がつくる」という言葉を伝えました。日々の何気ない行動や挑戦の一つ一つが、未来の自分を形づくっていきます。そして、その第一歩は、特別なことでなくてもよいのです。

 「少し勇気を出して話しかけてみる」

 「新しいことに挑戦してみる」

 そんな小さな一歩の積み重ねが、自分自身の可能性を広げ、未来へとつながっていくのだと思います。今回のセッションは、単なるキャリア教育の場ではなく、自分自身の生き方を見つめ、地域の未来を考え、人との出会いを通して、「自分はどう生きていきたいのか」を問い始める時間だったように思います。

 

 これからの社会を創っていくのは、間違いなく子どもたちです。そして、その子どもたちは、今、この宇和島で学び、仲間と語り合いながら成長しています。

 今回の学びが、生徒一人一人にとって、「未来を考えるきっかけ」ではなく、「今の自分を見つめるきっかけ」となり、これからの生き方につながっていくことを心から願っています。