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教育長通信「あおぞら」vol.14 学級通信「あおぞら」
今回は、教育長通信の「題名」についてお話しします。
その前に、本市が愛媛大学と連携して行っている「うわじま∞あいだいプロジェクト」について紹介します。
本プロジェクトは、市内の中高生と愛媛大学教育学部生が、地域と関わりながら実践的に学ぶ、ホリバタのプロジェクトです。5年目となる今年度は、吉田町喜佐方地区で公民館にリノベーションする廃校をフィールドに、地域の皆様方と一緒に地域づくりに向けたイベントを企画し、実践しました。
成果発表会では、「地域連携は、地域と学校の間で相互作用をもたらす」、「教育は地域と子どもをつなぐハブになる」、「多世代でつながることが地域活性化になる」など、実践を通して得られた貴重な感想・意見を聞くことができました。

その後の閉講式において、「教育者を目指す若者へのメッセージ」という内容で、私の教員時代の話をしました。「自分の好きなことを見つける」というメッセージを伝えたかったので、「学級通信」のエピソードを紹介しました。
私は、子どものころから「書く」ことが好きでした。教員になり、書くことで子どもたちに思いを伝えたいと考え、学級通信を発行することにしました。一年間、ほぼ毎日、教室での出来事や授業の様子、子どもたちの成長や自分の願いを綴り続けました。その「学級通信」の題名が「あおぞら」です。今の教育長通信と同じ題名でした。
なぜ、「あおぞら」だったのか。
ロックバンド THE BLUE HEARTSの「青空」という楽曲があります。この歌は、「本当に大切なものは何か」、「私たちは自分の頭で考えているか」と、私たちにまっすぐに問いかけます。自分の頭で考え、人を大切にしながら生きることの意味を伝えてくれる歌だと感じています。
THE BLUE HEARTSのファンだった私は、その大好きな曲を学級通信の題名にしました。
年度末には、発行した通信を製本して子どもたちに渡していました。下の写真がその一部です。

私が定年退職を迎えた際、教え子たちが祝いの会を開いてくれました。そのとき、この「あおぞら」を持って来ている教え子がいました。胸がいっぱいになりました。現在教員となっている教え子は、「時々『あおぞら』を読んで参考にしています。」とも話してくれました。また、当時の保護者に久しぶりに会うと、「今も大切に保管しています。」という言葉をいただくこともありました。何気ない毎日の通信が、誰かの心の中で生き続けていることに深い喜びと感謝を感じました。
今、本市が目指す「一人一人のウェルビーイング」とは、自分が大切にされていると感じられること、自分らしく生きられること、そして周囲と温かくつながっていると実感できることだと考えています。子どもたち一人一人の心の青空を守り、その広がりを信じることが、包摂的で持続可能な地域社会へとつながっていきます。
青空は、地位も国籍も性別も年齢も関係なく、誰の上にも等しく広がっています。しかし、その空を見上げることが難しい子ども、青空が見えにくくなっている子どももいます。教育とは、そんな子どもたちの空をともに見上げる営みなのかもしれません。教員時代の原点を胸に、これからも子どもたち一人一人の青空を信じ続けたいと思います。


