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教育長通信「あおぞら」vol.12 つながりが育む日々

印刷用ページを表示する 記事ID:0123330 更新日:2025年12月10日更新

 教育は、人と人とのつながりを育む営みです。学校という場は、教員や児童・生徒だけで成り立つものではなく、その背後には、家庭・地域や関係機関等との連携・協力が不可欠です。その一例として、今回は、県内にある二つの大学とのつながりについて紹介します。

 まず、愛媛大学教育学部との連携協力です。本年4月16日に連携協力に関する覚書締結を行いました。教育委員会では、これまでにも、地域課題の解決に向けたフィールドワークなどを行う「うわじま∞あいだいプロジェクト」に協力して取り組んできました。今回、更なる関係強化に加え、教員養成・研修や教育実践、教育研究の充実・発展を図るため、新たな関係をスタートさせました。そして、今年度取り組んだのが、「小規模校実習」です。

 愛媛大学教職大学院の学生が、高光小学校、宇和津小学校、鶴島小学校、日振島小学校の4校にそれぞれ出向き、2週間、複式学級指導や極少人数での学習指導等を体験しました。学生たちは、地元に溶け込みながら、小規模校ならではの魅力や課題を直接学んでいました。教職を志す彼らが、この経験を糧に自らの教育実践を深めていくことを期待しています。

     

 次に、松山東雲女子大学・短期大学との連携協力の覚書締結は、11月17日に行いました。このつながりには、あるきっかけがありました。それは、今夏、本市で開催した「学校と地域が共創する未来づくりフォーラム」です。私の前勤務園である、宇和津幼稚園教諭が実践発表を行ったところ、その発表を聞いてくださっていた大学関係者の方に共感いただき、それがきっかけとなって覚書締結に至りました。本市の取組を認めていただいたことを光栄に感じるとともに、今後の展開に期待をしているところです。

 特に、「幼保小の接続」に関する取組は、この連携の柱となるべき重要なテーマです。現在、幼児教育から小学校教育へと移行する段階での子どもたちへの支援は、非常に注目されています。この接続期における子どもたちの心身の成長を適切に支え、スムーズな移行を促すことは、教育現場における喫緊の課題の一つです。松山東雲女子大学・短期大学が持つ専門的な知見や教育実践の経験を活かしながら、幼児期から小学校期への移行をきめ細やかに支える仕組みを構築していきたいと考えています。大学との連携はまだ始まったばかりですが、その成果が、子どもたちの成長や学びの充実として見えてくる日を楽しみにしています。

      

 教育における「つながり」とは、ただ情報や経験を交換するだけでなく、お互いに刺激を与え合い、ともに成長する場を生むものと考えます。こうした取組の積み重ねが、子どもたちの未来をより明るいものにしていく力となるのではないでしょうか。

 今回のタイトル「つながりが育む日々」という言葉に、私が大切にしている思いを込めました。一つ一つの絆を紡ぎながら、これからも地域や社会との連携を深め、子どもたちが輝く未来を築いていける学校・地域づくりを目指していきます。皆様とともに歩む毎日が、教育をより豊かなものにしていくことを信じて。

 結びになりますが、本年も多くの方々に支えられ、歩みを進めることができました。その温かさに心から感謝申し上げます。来年は新たな挑戦に向けて、より一歩強く、確かに進んでいく一年にしたいと思います。

 新しい年が、皆様にとって実り多きものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。