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ピンチをチャンスに。明るい話題を提供したい

印刷用ページを表示する ページ番号:0054062 更新日:2020年12月25日更新

NPO法人奥南でざいんセンター 代表 奥谷 篤巳 さん

吉田町奥南地区のかんきつ農家。県外の音楽専門学校を卒業後、Uターンで家業を受け継ぐ。なんとなく継いだかんきつ農家も、「今が一番楽しい」と話すほどその魅力に惚れ込んでいます。

 

おくたにさん

ピンチをチャンスに。明るい話題を提供したい

平成30年7月豪雨では、奥谷さんが住む吉田町奥南地区も、土砂崩れなどの大きな被害を受けました。
「災害をきっかけにボランティアなどで多くの人が宇和島を訪れ、支援をしてもらう中で宇和島のことを知ってもらった。そのチャンスを自分なりに生かしたい」と奥谷さんは話します。奥谷さんは以前から、地元の大工さんと共同で、間伐などで使わなくなったミカンの木を加工して楽器づくりに取り組んでいました。そんな中、豪雨災害により多くのミカンの木が流されてしまいました。そこで奥谷さんたちは、その廃材を活用してギターを制作し話題づくりを目指しました。ところどころ黒ずんでいるのは土砂に埋もれていた部分だそうで、被災の跡が垣間見えます。

 

ミカンの木のギター

ミカンの木の楽器。虫食い箇所があるのも味

 

令和元年5月には復興を目的としたイベント「みかんフェスティバル」を地元で企画しました。災害ボランティアでつながりを持った人たちを含め200人以上が集まりました。
さらに奥谷さんは、発災から2年5ヵ月が経過した今、新たな取り組みとして地元の空き家を活用したゲストハウスを作りました。この空き家は災害当時、地域の人が集まったりボランティアが滞在する拠点になったりと、たくさんの人のつながりが生まれてきた場所です。「凪ハウス」と名付けられたこの家は、広い座敷と台所があり、人が集まるにはもってこいの環境です。ミカンの木で作った楽器のほか、奥谷さん厳選の音楽やマンガなどが置かれています。

凪ハウス

1件貸しのゲストハウス「凪ハウス」が12月に完成


奥谷さんは、「災害をきっかけに人がつながることの価値を改めて感じた。この場所を多くの人に使ってもらって、奥南地区で人のつながりを生み続けたい」と話してくれました。

広報うわじま令和3年1月号掲載