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平成30年7月豪雨の爪痕はまだまだ色濃く、このような状況下にあっても台風などの自然の猛威は容赦ありません。10月中旬にも台風19号が襲来し、東日本を中心に多くの被害につながりました。このたびの災害でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
一方、同じく自然界においてはある異変も発生していました。それは、今月号の広報で特集が組まれている、本市の基幹産業の1つである真珠産業の「アコヤ貝へい死」問題です。7月中旬から宇和海沿岸における各生産現場から、稚貝や母貝のへい死についての報告が数多く寄せられました。当地域の真珠産業は、平成8年に発生した「赤変病」による大量へい死以降、長年にわたり大変厳しい状況でしたが、ここ数年は関係者の努力により、かつてほどとは言えないものの少しずつ明るい兆しがみえつつあるところでした。
今回の事態を受け、生産者はもちろん各漁協、業界団体などが一致団結して被害状況の精査やその対応策を協議しました。その中で、通常は新年から春先に行われる種苗生産を8月からも始め、不足するであろう母貝の絶対数を少しでも確保すべく尽力しています。
本市としても、異常発生時から関係者の皆さんと情報共有し、県と連携しながら何ができるか検討しているところです。その前段として、基礎自治体ではなかなか難しい原因究明や財政支援など産地としての思いを江藤農林水産大臣にしっかりと伝えて参りました。今後も引き続き問題解決に向けて全力で取り組んでいきます。