本文
時は、戦国時代から江戸時代に移り変わる動乱の時代。宇和島藩初代藩主伊達秀宗が誕生します。現在、新型コロナウイルス感染症や物価高など、苦労が絶えない世の中。彼もまた豊臣秀吉・徳川家康といった天下人、そして偉大な父伊達政宗との関わりの中で、時代に翻弄された苦労人でした。困難な状況を我慢し生き抜く一方で、時に繊細な一面や狡猾な一面も。波瀾万丈な秀宗の足跡を、天下人や父との関わりの中からたどっていきます。
【苦労兎(くろうと)とは?】→苦労人ならぬ苦労兎!本年は卯年ですが、政宗・秀宗親子は卯年生まれ。兎は弱肉強食の自然界をたくましく生き抜いた動物。性格は繊細で、童話では時に頭が切れ、時に狡猾、賢い動物として描かれることも。そんな意味を込めた造語です。
本展示では、兎だけではなく、人や資料に結びつく他の動物も出てきますので、そちらも一つの見どころとして是非ごらんください。
【一部展示資料変更のお知らせ】
資料保全の観点から下記2件については実物資料にかわり、パネル展示にさせていただきます。
【第1展示室】懐剣 無銘 伝 宇和島藩祖伊達秀宗所用
【第2展示室】脇差 銘 (表)相模國住人貞宗
(裏)建武元年甲戌正月
ご理解、ご協力の程よろしくお願いいたします。
伊達秀宗は、天正19(1591)年9月25日、陸奥の国(現在の宮城県)で誕生しました。
4歳になると伏見城で秀吉に拝謁、そして人質に。これが戦国時代の常であります。しかし、人質といっても不遇ではなかったようで…。
ここでは秀吉との出会い、秀頼との関係、元服などをはじめ、その後秀吉の死を契機に宇喜多秀家の人質になるまでの、幼少期の秀宗の歩みを資料を用いて紹介します。
☆見どころ…秀吉・秀頼親子と秀宗との関係性 秀吉からのプレゼントも!
関ヶ原の戦いで勝利した家康。時代は、家康の治世に。12歳の秀宗は、家康に拝謁、そして江戸で3度目の人質になります。24歳になると父政宗とともに初陣を飾るのですが、その戦は大坂冬の陣。敵の総大将は幼少期仕えた秀頼でした…。
ここでは、家康との関係性、結婚、初陣など、秀宗が宇和島藩初代藩主になるまでの苦悩と葛藤に満ちた波瀾万丈、怒濤の青年期を、資料を用いて紹介します。
☆見どころ…初陣! 大坂冬の陣を再現 家康から拝領した拵も!!
*第3展示室:宇和島藩主秀宗と仙台藩主政宗~ぶつかり合う父と子の思い~は、令和5年度G.W.特別展開催につき、令和5年6月2日(金曜日)からの展示になります。
このページの画像の著作権は(公財)宇和島伊達文化保存会・宇和島市立伊達博物館に帰属します。
このページの文章の著作権は宇和島市立伊達博物館に帰属します。
すべての画像及び文章の無断転用は用途を問わず禁じます。