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市指定 神木一本杉

印刷用ページを表示する 記事ID:0002371 更新日:2015年7月1日更新

市指定天然記念物

神木一本杉神木一本杉 一本

  • 所在地 津島町高田
  • 所有者 高田八幡神社
  • 指定日 昭和四七年三月二三日

 神木一本杉は津島町高田の八幡神社前にある。この八幡神社の創建年代は不明とされるが、天治二(一一二五)年、現在の場所である得寿森に移築したという記録が残っている。また天文一三(一五四四)年に再建され、さらに天正一〇(一五八二)年にも再建が行われた。これらに関しては津島領主越智氏の貢献が多大であった。

 この杉は八幡神社の「神木一本杉」として古くから住民に親しまれてきた。杉の周囲には、他の樹木が生えていないのでひときわよく目立つ。祭礼のさい、神輿がお旅所へ行くときは、必ずこの木の周囲を一度まわる大切な「まわり木」として崇められている。

 この「神木一本杉」は直幹で、根回り六・三m、幹周り四・八m、枝張り一四・五m、高さ一八mである。推定樹齢は五五〇年といわれる。

 「神木一本杉」は岩松川の氾濫原に生える独立樹である。広い陽地に一本立ちのため気象の影響を受けやすく、環境の変化も重なって枝枯れが進行している。とくに近年の大型台風による被害は甚大であった。

 平成一一年から平成一四年にかけて、この杉の綿密な調査が実施され、土壌改良など周囲の環境改善にも手が加えられた。根元周辺の掘り下げ、竹炭や活性剤の散布、マルチング(根囲い)等も行われた。その後も幾度か保全対策が施された。にもかかわらず、この「一本杉」は年々枝葉が減少し弱体化の一途をたどっている。さらなる保全対策が必要である。

 〔スギについて〕スギ(杉)はヒノキとともに日本の林業上重要な位置を占める樹種である。

 スギはスギ科に属する常緑高木で、自生地はおもに山間部。日本固有種で、本州・四国・九州に分布し、北限は青森県、南限は屋久島である。

 スギは寿命が非常に長く、巨大化するものも珍しくない。全国各地にスギの巨樹が見られ、天然記念物に指定された銘木も数え切れない。高知県大豊町の「杉の大杉」は樹高六八m、幹回り一五m、樹齢二〇〇〇年の日本一巨大なスギ(国指定特別天然記念物)である。愛媛県内にも各地にスギの銘木が生育し、天然記念物に指定されたものも少なくない。

 スギには種々の品種がある。とくに、秋田杉、立山杉、吉野杉、飫肥杉、屋久杉(樹齢千年以上のものをいう。縄文杉はとくに有名)など地域による品種もよく知られている。


文化的景観
埋蔵文化財