【体験レポート】古民家へ行ってみんかー!
のっけからいささか苦しい駄洒落を飛ばしつつ、今日、お伺いするのは「旧庄屋毛利家屋敷」。
毛利家がある三間町は平成17年の8月に旧宇和島市と合併した町で、一面の田園風景が広がるところです。

のどかや〜
伺ったのは真夏の暑い盛りでしたので、のどかさもそうですが、一服のさわやかさを求めて、山里へ行ってみることにしました。
で、「さっそく、三間町へ出発進行〜。」と勢い込んで向かいたいところですが、その前に少々心配事が・・・。
と言うのも、生粋の宇和島っ子である私には、三間町は同じ市になったとはいえ土地感がまったくありません。その上、地図も持っていない。
ムムム・・・。
さて辿りつけるのかという根本的な不安を抱えつつ、愛車に乗って、県道57号線をとりあえず進んでみました。
そういえば、方向音痴でもあったんだよなぁ・・・(遠い目)

これが目的の「毛利家屋敷」
で、ブラブラ?と車を走らせていると、県道沿いに下の看板が出てきたので一安心。

いらっしゃいました
とりあえず町内には入れたようです。
が、肝心の目的地となると少しハードルが高め。迷ったら、交番か支所ででも地図を貸していただこうかと思っていたら、すぐ前に道案内が。

看板グッジョブ!
このあと到着まで何箇所も看板があって誘導してくれました。目標となる大きな建物があまりない場所でしたが、これを目印にしていけばどなたでもたどり着けると思います。ふ〜、よかった。

さてさて、なんとかたどり着いたので、お屋敷に向かいたいと思います。
屋敷前の駐車スペースに車を止めて、上を見上げると、まず飛び込んできたのがコレ。

長屋門と言うらしい
門と塀が合体したような作りで風除けにもなるような造り。
今ではめったに見られませんが、中は納屋になっていたりしてとても機能的なようです。
ものすごく粋な雰囲気が外観から既に伝わってきました。
そして、門をくぐろうとしたら、目に付いたのがこれ。

はて、なんだろう?
場所から推察するに傘たてかなとも思いましたが、傘を立てるのがもったいないくらいの秀逸なデザイン。どなたが作られたんでしょうか。石を加工して作ってありました。いい仕事ですね〜。
そして、門をくぐってまず左にあるのが、この納屋

納屋(長いので斜めに撮ってみました)
写真に納まりきらないくらいに幅広な造り。いったいどんなものを納めていたのかと思って、資料を読んでみると、この納屋は、以前は「男部屋」と「木置場」だったのを明治に改築し納屋としたんだそうです。
そして、木置場の部分から、約3万枚もの古銭が見つかったんだとか。
それだけの枚数があるということは、当時はかなりの資産を持っていたんでしょうね。
もしや、金蔵でもあったのかもしれません。

そして、前に進み、正面にあるのが、この母屋。

再度登場
屋敷の中でも一番古く、宝暦3年(1753年)に初代の甚蔵さんが建てられたとか。
萱や老朽化部分は修復されているようですが、それ以外は当時のままの姿を見ることができます。
この母屋は、朴訥としながらも、随所にちりばめられた細やかさや風雅さが感じられる建物で、 中に入ってみると、なおさらその印象を強く受ける「粋な物」がいろいろ、そこかしこにありました。

まずは、囲炉裏。「温かい」というより「暖かい」という言葉がぴったりな感じ

囲炉裏に吊るすアレ(名称不明)がいっぱい。

暖簾も粋

箪笥も粋

蚊取り線香さえも粋
けっしてケバケバしておらず、あくまで控えめなデザインなのですが、細かな手がしっかりと加えられていて、意匠を凝らした秀逸な造りでした。
これらを見ていると、実際にこうしたものを使ったこともないのに、なぜだが懐かしさを感じられるのが不思議です。日本に長年息づいた農村文化のアイデンティティというものでしょうか。落ち着く時間が流れています。
部屋に上がれるので細かく見ていると、さらにいろいろなものを見つけました。

明治のオルガン(音もなるそうです)

手水鉢

大凧(「龍」)

「水」(防火のおまじない)
ちなみに、ガイドさんは常駐していませんが、解説をしゃべってくれるCDプレーヤーがあり、詳しく説明してもらえるので、屋敷の見るポイントや歴史的、文化的意義を理解することができます。
こういった物も含め、この毛利家屋敷は、地元の有志のかたがたが保存活動をして維持しておられるものだそうです。こういった善意によりこのお屋敷が保たれていることはしっかり覚えておきたいですね。

ボタンを押すと解説が流れます

一通り見終わって思ったのですが、この毛利家屋敷は、あわただしく見て回ると言うより、ゆっくり腰を落ち着けて小一時間過ごすというのが適していると思います。
囲炉裏の周りに座って、一息つきながら、蝉の声や野鳥の声に耳を傾け、外の景色を眺める。
そうしているうちについ、うつらうつらなんてのもいいかもしれません。
私も屋敷でしばらく時間を過ごしてるうちに、いつの間にか汗もひいていました。
とまあ、そんなかんじで、汗も心も鎮まる時間を十分堪能させてもらったので、満足して家路へ向かうことに。名残惜しさを感じつつ、池の亀ちゃんに挨拶して帰ってまいりました。みなさんもぜひ一度どうぞ。

また来るかめ〜
上に戻る↑ |